図書館に本物のライオンがやってくる話です。
絶対に現実にはありえない話なんですが、とてもウィットが
効いていて、センスも良い絵本で、4歳の息子も真剣に耳を
傾けていました。
この絵本との出会いは、実は私自身が本屋の本棚に積まれている
この本の、
「2007年刊海外翻訳絵本 『この絵本が好き!』 第1位」
と帯に書いてあるのを見て、どんなもんだろう?!と手にとって
立ち読みしたのが最初でした。
文は多少眺めですが、秩序だった展開で、とにかく先を
読みたくなる話で、気付くと、いい年をした大人の私が絵本なのに
真剣に読んでいる姿を、傍にいた見知らぬ子供がじっと見つめて
いる有様でした。
そして、絶対、息子も気に入るだろうと確信しました。
実際、息子は最初に読んだ時から楽しんでいる感じが伝わって
きました。更に、翌日にまた読むと、
「これは、2人がいけないことをしているんだよ」とか、
話の内容が分かっていて、充分、この話を理解している
のが分かりました。
館長さんの「規則を守る限りは、ライオンだって図書館に来ても
いい」というところや、しかも、お手伝いをするとても役立つ
ライオンであるところも笑えます。
本当だったら、ライオンが来たら、怖いだけだけれど....
そしてクライマックスで、最後に図書館員がライオンと和解できた
こと、館長さん自らが規則に例外をつくってしまうところが
素敵です。
あのライオンは本当は図書館前の石の像なのかな?
読み終えた後、ほのぼのとした、そして、「ああ、楽しかった!」
と思える絵本です。『この絵本がすき!』で第1位になるが分かる
気がします。是非お薦めです。