最近読んだ絵本の中で、私自身が最も感動した本です。ほわほわとうさんとほわほわかあさんの深い愛情に包まれて、のびのびと心豊かに育っているほわほわこども。谷川さんの訳も素晴らしく、読んでいるだけで、心が和んできます。
中でも、「さかなは けがわを きていない。さかなは あしで あるかない。」という箇所を読んで、そんな当たり前のことが、ああ、本当にそうなのだな、と今初めて知ったかのように、純真な驚きをもって、心に響いてきました。挿絵を見ると、ほわほわこどもも、いつのまにか帽子もくつも服も脱ぎ捨て、魚を両手でつかんでいます。子どもにとっては、服を着ている動物(人間)も、水の中を泳ぐ魚も、羽の生えた虫や鳥も、みんな同じなんだな、ということにも、あらためて気づきました。こどもがあるべき本来の姿が、少しだけれど、わかったような・・・。ほわほわこどものように、好奇心旺盛で、元気いっぱい、小さな生き物が大好きで、1日中でも飽きずに、手の上にのせて、じいっと見つめているような我が子のよさを、もっとありのままに受け止めてあげなければ、と思います。
「おねむり おねむり ほわほわぼうや・・・」というこもりうたも、とても温かく、安心感に満ちていて、素敵です。娘も、「ほわほわ かぞくに まもられて」という最後の歌詞が大好きです。