「リスとお月さま(秋?)」「リスとはじめての雪(冬)」に続く、「リスとはるの森(春)」。
シリーズを通して、ほぼ鉛筆と色鉛筆だけのデッサン調の絵なのですが、
今回は特に、森の緑や花々、虫達までも色彩豊かで、
動物達の表情もとびきり愛らしく、まさに「春」を感じます。
そして、それはお話も一緒!
冬眠から目覚めたリス、ハリネズミ、クマ。
池に行ったハリネズミは、きれいな女の子の後ろ姿に恋に落ちます。
恋の成就には「きけんなたたかい」で「めいよとほまれ」を得ることが必要だと思いこんでいるリスは、
ハリネズミに森の色々なものを身にまとわせ、戦いの相手を探すのですが・・・。
ハリネズミの、フワーッとした恋する少年のお顔がたまりません。
それにしても「リスのこんな作戦で大丈夫?」と思わなかったのかしら?
ハリネズミの恋を手伝うリスのちょっとずれてるお手伝いは
大真面目なだけに笑いを抑えられません。
恋の結末は内緒ですが、
絵だけで読みとれる物語の「間」が最高です。
表紙、見返しから裏見返しまで、たっぷりご堪能ください。
恋のお話でもあり、小学校中学年以上の方におすすめかと思います。
ただ、もっと小さい方でも、ハリネズミの変装?!など、素直に楽しめるのではないかしら(息子はとても楽しそうでした)。
「夏」の続編を期待しています!