トンノ、お母さんのお誕生日にプレゼントを渡そうとします。
もちろん、内緒にして驚かすつもりです。
でも、内緒にしたいばっかりに、まずはお母さんに嘘をつき、ウサギのおばさんには坊やが泣いていたと嘘を言い、子じかのマーキには川の方へボールがあったと嘘をついてしまい、そのおかげで、トンノはどんどん気が重たくなっていきます。
でも、次はウサギのおばさん、マーキに言った嘘がホントになってしまって二人からはありがとうと喜ばれるのでした。
トンノは胸の奥が苦しくなる一方…。
二人についた嘘は本当になりました。
でも、お母さんについた嘘は…。
どんな嘘だったのでしょうか?
お母さんについた嘘が本当になってしまったら…。
絶対、本当になってはいけない嘘です。もしかしたら、お母さんが死んじゃうかもしれない!
子供のトンノの気持ちがよく現れています。
お母さんを喜ばそうと内緒にしたい気持ち、一回だけのつもりがどんどんうそをついてしまった罪悪感、二人から感謝され素直に喜べない自分、そして、お母さんが無事だと分かるとホッとして大泣き!
プレゼントをわたすまでのトンノの心はきょう一日忙しかったですねぇ。
子供の頃、私もお母さんにプレゼント渡す為によく押し入れに隠していたのをおもいだしました。なんども、開けてみたりして…。喜んでくれるお母さんの顔を想像したりして。
この思いは大人になってもかわらないですよね。
相手が喜ぶ姿を思い浮かべるのは何故か心があたたまります。
読み聞かせもいいけど一人で読める小学生によんでもらいたい本です。