タイトルを見て、たくさんの虫が、音楽を奏でる、おはなしなんだろうな、と予想していましたが、リアルに描かれた虫と夢のある花と木がコラボした建物。虫が苦手な娘も手に取って、読み始めました。
たくさんの虫が、絵本一面に出ている場面は、本当に虫の声が聞こえるように迫力を感じました。1匹、1匹、羽の模様や、顔の角度など違いがあり、いろいろな発見をし、すみずみまで、楽しむことができました。建築関係のお仕事をされていた、作者らしく、構図も、斜め下から見た絵や上から見た絵には、本に引き込まれていく魅力がありました。
ストーリーは、鳴く虫だけしか入れない音楽学校に入りたいテントウムシ。断られても、夢をあきらめきれず、落ち込んでいたところ、ごみ捨て場で、困っていたカブトムシを助け、偶然、おもちゃのたいこで音を出す楽しさを見つけ、助けたカブトムシとともに、再び音楽学校に・・・。楽しいリズムに、虫達も大歓迎。入学に反対していた、校長先生も、考えを変え、鳴くことのできない虫も、一緒に音楽を楽しむことができる、虫達の集まる場所となる。
何度も出てくる「トントン トトン、トン トトン トーン・・・」娘は、机をたいこ代わりにたたいて、テントウムシになった気分でした。
虫好きの男の子にはもちろん、女の子も十分楽しめました。