私が子供の頃に持っていた、お気に入りだった絵本のひとつです。
ふと思い出して、我が子にも読ませてみました。
バーパパパは庭の土の中から生まれたおばけです。
でも生まれた庭のおうちのお母さんは、「大きすぎるから、うちへおいとくわけにはいかないわ」と言います。
行き先のないバーバパパは動物園へ行くことになりますが、そこも追い出されることに。
どこにも行くところがなくなった時、「家事だぁー!」という叫び声が聞こえて…?
改めて読み返してみると、疑問に思うことが多々ありました。
バーバパパが土の中から生まれたということ。
おばけだというのに、昼間でも平気だということ。
街中をうろついていても、誰も怖がらないこと――などなど。
子供の時はすごく素直にお話を受け入れていたんだなぁと、実感しました。
はじめのうちはみんなから認められず一人ぼっちのバーバパパでしたが、なんにでも姿を変えることができるという特技を生かして人助けをすることによって、徐々に受け入れられていく様子が子供心にも嬉しかったのを覚えています。
最後のページ、バーバパパが家の庭から上を見上げて手を振っている場面が、お話の行く末を見守っていた私達読者に向かって手を振っているようで大好きです。