副題は「じぶんをみつけたぶぶんひんのはなし」・・・絵もかなり抽象的で、読み聞かせた息子には少し難しかったようでした。
他のみんなと違って、小さくて、素晴らしいことは何一つ出来ないペツェッティーノは、きっと自分は誰かの一部なんだと思っていた。
しかし色々聞いて回っても、誰ひとり自分に足りないものなんかないと答える。
どの生き物も、すべてカラフルな四角で構成されているので、確かにペツェッティーノが何かの部分品なのかもと思えてしまい、息子は「何の部分品なんだろうね?」と先が気になるようでした。
でも、違いました。ペツェッティーノは誰かの部分品などではなく、彼もまた足りないものなど何一つ無い自分そのものだった。
「ぼくはぼくなんだ!」
たとえ小さく、走ったり飛んだり泳いだりすることが得意でなくても、たとえ力が弱かろうが、賢くなかろうが、自分は自分であるということ・・・
レオ=レオニの作品はメッセージ性の強いものが多く、この作品もまた大人が読んでも考えさせられる内容でした。
自分は自分、でも決して孤立ということではなく、ペツェッティーノにも最後一緒に喜んでくれた友だちが沢山いたように、自分自身を大事に出来るからこそ、他をも尊重出来る、そんなメッセージもまた感じることが出来ました。