このお話は、宮西先生の『せいぎのみかた』シリーズの二作目です。
前回もそうでしたが、読んだ後に『正義』ってなんだろう?と大人も子供も考えさせられる内容になっていました。
悪い宇宙人をやっつけるのではなく、優しくなだめて説得するワンダーマン2号。
昔は正義のヒーローらしくみんなを苦しめる悪と日夜戦っていました。
そんな彼が変わるきっかけになったのは、ワンダーマン1号との悲しい過去が関係していたのです。
男の子ならみんなが大好きなスーパーヒーロー。
強くてたくましくてかっこよく、小さい子達が真似するのは今も昔も変わりません。
でも、ちょっと考えてみて。
強さで敵をねじ伏せるのはかっこいいことだけど、はたしてそれは本当に正しいことなのでしょうか?
絵本を読み進めていくと、各所から作者のそんな問いかけが聞こえてくるような気がしました。
『戦うことも時には必要。でも、いつだって思いやりの心を忘れないで』
そんなメッセージが込められた、深いお話でした。
子供達にも優しい心を大事にしてほしいですね。