不思議な趣のある本でした。
4年生の娘に読みました。
かろうじて内容は理解できたようですが・・・・。
この物語の中には、
仕掛けのあるキーワードが少しずつ隠されているようですので
この奥深さをいろんな角度から感じ取るには
相応の年齢が必要な気がします。
母が死んでしまうのを阻止するため
死神を閉じ込めたがために
命のサイクルが廻らなくなる・・・。
この事実に気がついた少年は、死神を解放します。
これで母は連れ去られるところですが
死神を自由にしたおかえしに、おかあさんは死なずに長生きします。
自分の身勝手で閉じ込めておいて
「自由にしたお礼」というところに、少し引っかかりを感じましたが
作者は、ここでは、お母さんをすぐに連れて行かないという
ハッピーエンドのストーリーを選択していて
なんとなく、これだけ仕掛けがちりばめられているこのおはなしを
このような着地点にした意味を、少し考えてしまいました。
身内の死を受け入れるには
相当の覚悟や時間が必要ということなのでしょうか・・・。
大人でも、いろいろ考えさせられる本です。