大好きなじいじが死んでしまい悲しむエリックに、お母さんは「じいじは天使になる」といって、お父さんは「土になる」と言い・・、でもエリックにはどちらもピンときません。その晩、そのじいじが「おばけ」になってエリックの処に現れます。
『この世に忘れ物があるとお化けになるらしい』と、二人はじいじの忘れ物を探し回りますが・・・。
最近、ますますこの手のお話に弱くなってきているのもあって、読み聞かせている時に涙が出そうになって、こらえるのに大変でした。
人生を平凡にも誠実に生きたじいじ。
数々の思い出を振り返り、最後には孫のエリックとの大切な思い出を噛みしめます。
大切な家族との別れは、往々にして突然やってくる場合が多く、突然の悲しみを受け止めるには、子供の心は無垢で無知です。
エリック少年が、自分の心でじいじの死を受け止め、理解し、乗り越えるために、「じいじのおばけ」は必要だったのでしょう。
ストーリーは決して暗い物ではなく、子供にも受け入れやすい展開だと思います。エヴァ・エリクソンの絵もとてもマッチしてます。
入学前のお子さんには少し早いかな・・という感じもしますが、小学生なら、機会があれば読んであげるといい絵本だと思います。