表紙の、無地の白を背景に、
何とも言えない思慮深さのようなものを感じさせる、
可愛いだけじゃない「あかねこ」の表情に惹かれ、
手に取りました。
娘と一緒に読みました。
『わたし べつに、みんなと同じになんてなりたくないの』
という意味合いの場面がいくつか描かれた後、
中盤になって『だからね……、』でページをめくって、
次の展開に娘もわたしも「えーーっ!」。
まさかやさしい家族の元を飛び出すなんて!
ラストはとっても可愛いハッピーエンドでホッとしました。
本の末尾の奥付の前のページや、裏表紙の絵も
とーってもキュートなので、見逃せません!
『ありのままの自分でいい』というメッセージ性があり、
読み物としても、兄弟ねこたちがあかねこを皆と同じにしようと
あれこれ奮闘するユーモアや、家出という劇的展開もあり、
分かりやすい絵とほどよい文量で、
学校などの読み聞かせにとても向いていると思います。
小さい子から高学年まで、それぞれの受けとめ方で
感じるものがあると思います。