息子と、夢の島の第五福竜丸を見学した。
展示された船のまわりには、広島に落とされた原爆の1千倍という水爆の恐ろしさ、放射能の怖さを示す様々な展示があった。
犠牲者の家族、特に漁労長のまだ幼い子どもの記録に胸を打たれた。
そして、多くの小中学校生が見学に来ていること、様々な言葉を残していることに驚いた。
過去の史実に触れるということ。
これは、とても重要なことだと思うが、過度の恐ろしさを子どもに植えつけ過ぎても、よくないのではないかと思う。
与えるだけではなく、消化させるためのケアが必要である。
博物館にいくつかの絵本と紙芝居があった。
この本は、息子が迷いつつ選んだ絵本である。
モノトーンの絵が、言葉少なに強く語りかける。
時折、絵はカラーになり、見るものを悲しみの奥深くに引きずりいれる。
絵は、写真よりも生々しくもなり、重くもなり、見る者に語りかける。
文は重くて、読み聞かせるのにも力がいる。
息子は、どの様に感じ、どの様に消化していくのだろうか。
自分が過去から引き継いできた史実を伝えるということ。
これも親として重要なことだと思う。