いたずらな風のせいで、女の子のかばんから落ちてしまった
ちいさな本の冒険ものがたり。
本をひらくと、わたしたちは知らない世界にとびだせる。
でも、これは、知らない世界に飛び出しちゃった本のおはなし。
から始まります。
本がどんな冒険をするのだろうと興味津々。
落ちてしまったちいさな本は、かささぎによって巣に運ばれます。
ちいさな本は、かささぎのひなたちに、おはなしを始めます。
風が、一枚一枚めくってやりながら・・・
空を飛ぼうとした少年のものがたりです。
そして、風が吹いて、ちいさな本が飛び立つと、
「おいでよ、あそぼう!」と誘います。
こうして、ひなたちは無事巣立つことができました。
どのページを見ても、本の活字が、ハラハラこぼれています。
ちょっと、不思議な感じ。でも、悪くない。
私はてっきり、終いにはお話しがなくなって、
まっ白な本になっちゃうのかな〜と想像してましたが、
そうではなかったみたいです。
はじめての世界に飛び出すのには勇気がいります。
でも、誰かが後押ししてくれたら、ちょっとの勇気で
知らない世界にだって飛び出せちゃうもの。
本がとぶことも、かささぎが巣立つこともそう。
これから新しいことに挑戦しようとするわが子にも、
見守りつつ、風のようにそっと後押しが出来たらいいなと思います。
赤い表紙がとても印象的でした。