私も子どもの頃、めんこで遊んだことがあります。
対戦相手のめんこの少しでもめくれあがった箇所を探して、
そこをめがけて、思い切り地面に打ち付ける!
パチッ!
ひっくりかえれば、とても嬉しかったが、
自分のがひっくりかえされると、それは悔しくて悔しくて・・・
主人公のたけしの気持ちがすご〜くよくわかりました。
めんこがへたで、負けてしまったたけしの前に、てんぐがあらわれて、
どんなめんこも裏返す、強〜い魔法のめんこをもらいます。
この「風のめんこ」で、どういうわけか、
こぎつねたちに勝負をいどむことに。
「風のめんこ」の強いこと強いこと。
私でさえほしくなってしまうほどですから、
こぎつねたちも、そりゃあ、目の色変えて必死になります。
一方たけしの方は、こぎつねたちのめんこの絵に釘付け。
とても美しい絵なんです。
特急列車の絵に、およめさんの絵、出来立てのてんぷらの絵…
実はこれ、こぎつねの親たちが作っためんこだったのです。
おやぎつねたちをも巻き込んでのめんこ大会の行方は・・・
勝負が終わってひと回り成長したたけしの姿がありました。
おはなしは、ちょっと長めの童話。
でも、手に汗にぎる展開なので、長めのおはなしでも大丈夫な子なら、
充分楽しめます。
また、早川純子さんの絵が、すごくいい味だしてて、
おはなしをもりたててくれています。
私も、こどもの頃を思い出しながら、わくわくしながら読みました。