6年生のおはなし会で読みました。
作者の自伝的おはなしです。
文字を読んだり書いたり出来なくて
辛い思いをしたりいじめられたりする場面が何度も繰り返され
読んでいてこちらまで胸が苦しくなります。
聞いていた子ども達も同じ気持ちだったと思います。
静かに絵本に集中しているのを感じました。
(後書きで これがLD、言語学習障害によるものだとわかりますが
お話の中ではあかされません。)
でもこの繰り返しがあったからこそ
トリシャ(作者が自分の姿をなぞらえた主人公)の
フォルカー先生に感謝する気持ちの深さが伝わってくるのだと思います。
学校で困った事があった時 こんな先生が居てくれたら
子ども達も 子どもを預ける親としてもどんなに心強いでしょう。
クラスの中に何かしらの理由で苦しんでいる子どもが居たとしたら
先生を頼りにしたり
相談したりしてみようかなという気持ちにさせてくれたかもしれません。
このお話を一緒に聞いてくれた先生の心にも
きっと静かに響くものがあったろうなと想像します。
重たい感じがする感想を書き連ねてしまいましたが
トリシャがフォルカー先生の指導のもとLDを克服し
喜びの場面で締めくくられているので
ホッとし あたたかい気持ちで読み終えることができます。
少し長め(読むのに12〜3分かかりました)のお話です。
おはなし会などで読むのでしたら
高学年位〜が対象になるのではないかと思います。