長新太さんワールド全開のへんてこな世界です。
いきなりチョコレートの池が出現していて、
そこにパンが入って、チョコレートパンが出来上がるのですが、
次に何かがやってきて、同じように入っていくのですが・・・。
そう、そう、チョコレートの池の言い分はもっともなんですけどね。
スイーツ好きにはたまらないでしょうか?
ロアルド・ダールの『チョコレート工場の秘密』という作品には
チョコレートの川があって、子ども時代に読んでに感嘆したのでしたが、
またちょっと別の衝撃ですね。
ラストはなんとも粋なフィナーレで、
とにかく、終わりよければ全てよし、でしょうか。
ところで、福音館書店の「こどものとも」で発表された作品がハードカバーになった時は
奥付を見るのが楽しみです。
もちろん日本語の作品なのですが、英訳の題名があるからです。
今回はここで深い思索の森に迷い込みました。
『CHOCOLATE POND』とあります。
直訳すればチョコレートの池、なるほど、案外その題名の方が良かったかも、
と考えたところで気付きました。
PONDとPANって、発音が似ていませんか?
もちろん、PANは英語ではなく、ポルトガル語に由来する日本名。
まさか、そこまで考えての作品なのでしょうか?
また、今でこそ、チョコレートファウンテンやフォンデュがありますが、
発表当時はそんなものは無かったはず、となると、先見の明があったのではないでしょうか?
うーん、チョコレートの池の深みにはまってしまいました。