笑顔ができない人が、鏡に向かって毎日笑顔の顔を作り必死になって、笑顔にしていたら、心もついてきて今は素敵な笑顔になったという人の話を実際にその方からお聞きしたことがあります。
心は体の動きに伴って変わるもので、身体的変化が現れれば人は今までの生き方を変えることができるものだということなのだと思います。
ただ、そこまでに至るというのは本人の努力もさることながら、援助的な関わりをしてくれる人との出会いというのが必要なのでしょうね。
この絵本が生まれるまでの経緯と、この本を読んでそんなことを思いました。
絵本にも人に援助的に関わる力があるとしたら、この絵本はきっとそういう思いで作られて届けられていく本なのだと思います。
経験者にしかわからない痛みは、その人でしか乗り越えられないとしても、周りにいる人たちが援助的に関わること、つまり愛されることが一番なんだろうと思います。
願い続ければ叶うという言葉もありますが、願うだけではなくそこにはやはりそうなりたいと自分を変えていこうとする努力も必要になってくるのでしょう。
過去にどんなことがあったして、人はこんな風に優しい笑顔を取り戻すことができるという希望を持つことができる本でもあるなあと思いました。