幼年童話です。
一人読み用にお薦めしたい作品です。
スコットランドのある町で、細々と営んでいる靴下工場の家の子アンガスが主人公です。
家の裏には、広い家があって、木という木の枝にたくさんのすずめが巣を作っていました。
なかでも、すずめのブルースとアンガスは大の仲良しです。
売れ行きに悩む家族を心配するアンガス。
営業不振を打開するべく、新しいデザインで編まれた靴下でしたが、冬になって冷たい風が吹き出しても、相も変わらずお客さんは大きな店へとられてしまうのです。
そんなおり、ブルースがガタガタ震え、アンガスの庭へ……。
アンガスの親切が、大きな宣伝力になりハッピーエンドへと繋がっていきます。
挿絵も赤と黒の二色刷りですが、とても魅力的です。
すずめが靴下をはいた姿がなんともいえず可愛らしくって、あたたかい気持ちになります。
幼いアンガスの優しい気持ちが、家族を救うストーリーが、こどもたちをきっと惹き付けるのだと思います。