ホント、子どもは親の推し量れないほどの宝を抱えた存在ですねぇ〜。
ピッカピカの心に泣かされました。
幼いゆえの可愛い勘違いから始まったお兄ちゃんの奮闘記です。
両親がお迎えに来ないので、保育園から一人帰宅するお兄ちゃん。
家は鍵が掛かっています。
両親に何かあったのでは?、ってもうこの年頃で心配できるんですね。
ひと泣きした後、つと思い出す弟のこと。
慌てて、保育園へ戻り弟を連れかえる途中、今度は「弟を悲しい気持ちにさせちゃ、いけないんだ」って考えられるこの優しさ。
お兄ちゃん・お姉ちゃんは、下の子が生まれた時から何歳であってもその心構えが出来ちゃうんでしょうねぇ〜。
家へ入れないので、手始めに家作りを始めるお兄ちゃん。
両親がいなくても出来た満足感と背中合わせに襲ってくる悲しみ。
でも、我慢しちゃうんですね、上の子って。
この後、弟のリクエストに一生懸命に応え、事情を把握していない弟の笑顔を見つめ、再び悲しい現実に気付かされ、我慢も限界に、・・・。
なんて、頼もしいんでしょう。
このお兄ちゃんは、これからもっともっと強く優しく頼もしい男性に成長していく事でしょう。
子どもの心の内の力強さしなやかさを私たち大人はもっともっと信頼して良いのだと思いました。
子どものちいちゃな胸の内を表情で巧みに描き分けられるエリクソンさんの絵には、「おじいちゃんが・・・」・「ぼくのパパは・・・」で随分泣かされましたが、こちらの作品でもやっぱり泣かされました。
これは、子育てに関わっている大人の方へお薦めします。