今日は立春。
暦の上では春だけれど、これから本格的に寒くなる季節。
昨日までの暖かさはどこえやら。
うってかわって今日はとても寒い。
こんなとき、春を待つ絵本を探してみました。
手島圭三郎さんの「いきるよろこびシリーズ」の一冊です。
極寒の地・北海道を舞台に、そこで生き抜く動物たちの姿を、
赤裸々に版画という手法で描いています。
北海道に生息するえぞしか。
秋に沢山食べて脂肪を蓄え、冬に備えます。
それでも、雪が積もり、食べるものがなくなると、
からだに蓄えられた脂肪だけで生きていかなければなりません。
だから、蓄えが少ない年寄りやからだの弱いこじかは、
春まで生きられないのです。
お話は、群れから離れた親子を中心に進んでいきます。
あまりにも厳しい現実に、涙が出そうになるほど、
生きるって大変なんだって思いました。
それだけに、厳しい冬を何とか乗り越えることができた時は、
ホッとしました。
子じかは、きつねから守ろうとする母じかの強さを知ります。
子じかは、そうしていろいろなことを学びながら、
冬を生き抜いていく術を学んでいくのでしょう。
そうして、厳しい冬を生き延びたものだけが、
春の喜びを味わうことができるのでしょう。
嬉しくて、嬉しくて・・・
元気に飛び回るえぞしかの姿が見えてきます。