赤ちゃんのお守りを頼まれて、やってきた狐のぬいぐるみの『こん』が、赤ちゃん『あき』と一緒に生活する様子。
いつも一緒にいてくれる存在の『こん』は、『あき』にとって友達以上の存在であり、まさに兄弟そのもの。純粋なストーリーとやさしい絵の描写には、私の過去の記憶を蘇させる力を感じました。
『あき』を自分が守ってあげようと、いろいろな困難や出来事に立ち向かっていった『こん』。古くなって、腕の部分がほころびてしまっても、ドアにしっぽが挟まって、ぺちゃんこになっても『大丈夫、大丈夫』と言って、『あき』を見守る『こん』の頼もしさ、やさしさは、兄弟であったり、友達であったり、また、社会人になっての人間関係の中でも、こういった状況はあるものでしょう。
絵本での話が、現実の生活の中での事にリンクして感じる事ができます。『こん』と『あき』、兄弟以上にお互いの係わり合う大切さを感じさせてくれます。