これは、「3びきのこぶた」をひねったお話です。
3びきのこぶたならぬ、3びきのおおかみ。
こぶたとおおかみが入れ替わっているだけで、おおすじの話は「3びきのこぶた」なのだけど、おおかみたちの作る家が実に本格的。
ぶたのふ〜ふ〜と吹く息なんかでは、とても壊れないような頑丈な家なのです。
でも、ぶたも半端じゃない。その頑丈な家を、ものすごいやり方で壊していきます。
「このブタ、悪いのなんのって、もう、とんでもないわるブタだったんです。」
という言葉が何度か出てきますが、これが出てくるたびに、笑えます。だって、ほんとに、悪いんだもの、このぶた。
半端じゃない悪ぶり、そして、いかにも気弱そうなおおかみたちの対照的なこと。
文章がけっこう長いので、幼児むきではないと思うけど、これは、ほんとにおもしろいです。
最後のしめもなかなか。こんな悪いぶたでも、最後はハッピーエンド。オチありです。
ただ、これを読むにあたっては、「3びきのこぶた」のお話を知っていることが大前提。
知らないと笑えないよ。