夏の午後、3人のマドモアゼルがお庭に出したテーブルを囲んでおしゃれにお茶会。ふたりは長い髪が自慢なんですが、残るまあちゃんはおかっぱさん。「あたしなんかね、もっと ずっと のばすんだから!」
さて、興に乗ったまあちゃん、長く長くどこまでも長く伸ばした髪でどうするか、魅力たっぷりに話してみせるんです。橋の上からおさげをたらして魚釣り。庭の木におさげの端っこを結んで、お洗濯を干しちゃうの! シャンプーすれば、雲まで届くソフトクリームみたいになるのよ! それからそれから……!
ああもうその想像力の見事なことといったら、ほかのふたりの少女たちも、情景を思い浮かべてはうっとりとしてしまうのでした。現実の世界をグレーで描き、空想の世界をカラーで生き生き夢いっぱいに描くあたりがしゃれていてなかなかのアイディア。こんなすてきな夢見る力、赤毛のアンにも負けていません。