はじめは、疲れた者を癒してくれる木のお話だと思って読んでいたのですが、後半になって、一気に人生訓のような展開になり、すごく深いお話に様変わりしてきます。
子供が、読んでも、この深い部分は、なかなかまだわからなかったようですが、大人には、しみじみと人生を考えてしまうところがあります。
早く大人になりたいとあせることはない。大きな木になりたければ、まずしっかりと根っこをはることだ。根っこさえしっかりしていれば、枝を広げて、花も実もたくさんつけることができるのだ。つまり、人生の花を咲かせたければ、目には見えないところで、努力して、人間としての力を充分付ける事が大事なのだ。そうすれば、ちょっとやそっとの困難が起こっても決して倒れることがないのだ。
根をはるべき時期である中高生、大学生にも、是非、読んで欲しい絵本だと思いました。