韓国・朝鮮の昔話。
表紙の、歌舞伎役者の見栄のような表情のトラの姿が印象的です。
おどりトラ?
ええ、そうなんです。
踊りの好きなトラが主人公。
とはいえ、大事な狩りの最中にも踊り、獲物を逃がしてしまうので、
仲間から厭われるのです。
ところが、ここからがすごいのですよ。
独り身になったトラは、踊りの技を磨き、人間の厄除けをするまでになるのです。
もちろん、踊りは体に染みついたものに。
ある日、仲間のところに里帰りして、ではごちそうをという段になって、
狩りが始まります。
高い木の上に逃げた人間を捕まえようと、トラ梯子を作るのですが、
最期の前にと人間の吹いた笛が運命を変えます。
もう、お分かりですね。
柳の枝で笛を作るって、すごいと思いますが、
なるほど、木こりならそんな技術も持ち合わせていそうです。
ともあれ、ラストのおどりトラの姿、余韻ありすぎです!