この種の現実的な本は、いつも子どもに見せようか見せまいか悩んでしまいます。
なぜなら、息子と娘は7歳と4歳で、まだまだ夢を見ていてほしい年頃。
動物さんたちも、人間と同じように目が見え、仲間同士では共通の言葉で会話をし、仲睦まじく暮らしていると、空想を楽しんでいてほしいから。
こういう科学的な本は、何歳くらいから与えたらよいのでしょう?
例えば、宇宙に関する本や、この『動物の見ている世界』など…。
いつも、空想と現実の狭間で悩んでしまいます。
もちろんいつかは見せてやりたいのですが、幼いうちにいろんなことを知ってしまったら、雷はカミナリさんが鳴らしているとか、月にはウサギが住んでいるとか、雲は綿菓子だとか、全部有り得ないことだとわかってしまいます。
同様に、“動物の見ている世界”をのぞいてしまうと、一つの子ども時代の夢が終わってしまうように思いました。
“子どもの見ている世界”も大切にしたいと思いました。
しかし、それはすべて杞憂でした!
事実を知ることは、決して夢を失くしてしまうことではありませんでした。
それどころか、子どもたちの世界はもっと広がったと思います。
それぞれの動物さんの視覚を想像しただけで、胸が踊るような感覚です。
彼らからは、こちら側はそう見えてるのか〜!
説明より、とにかく一度手に取ってみて下さい。
むかし、あれこれ考えた謎が、たった10分ほどで解明します。
いまは、とても便利な世の中ですね。
それが少し淋しいような気もしますが。