この絵本を見つけた時のうれしかったこと!
これまでの訳、「いたずらこうさぎ」も「ぼくにげちゃうよ」も大好きです。
ただ、「いたずらこうさぎ」は、私には、子供たちに語るのが、なかなか難しいおはなしでした。我が子と一対一ならよいのですが、おはなし会でみんなに語ると、ちょっと上手に伝わらないことがある。 言葉も、対象の小ささに比べて、少し難しいんです。
ならば絵本で……と思っても、「ぼくにげちゃうよ」のクレメント・ハードの美しい絵は、私がこのおはなしで小さい人に伝えたい雰囲気より、少し大人っぽくて。
それが、これで解決しました!
なかがわちひろさんの訳は、優しくて素敵です。
そして、さすが長野ヒデ子さん。
日本の小さい人たちにもばっちり。
このおはなしで伝えたい、あったかさ、楽しさが、いっぱいあふれています。
世の中へ出ていくことの魅力も、我が子が大好きなお母さんの気持ちも、絵からたくさん伝わってきます。
ああ楽しい。ああ可愛い。そんな気持ちが素直にあふれてくる絵本だと思います。