むかし、天の川の東に、七人の天女がおりました。
みんな、はたおりがじょうずで、なかでも、末娘のおりひめはいちばんじょうずでした。
天の川の西側は、人間の世界でした。そこに、ひとりの牛飼いが年取った牛と暮らしていました。
ある日、牛が、物を言いました。
牛飼いとおりひめは結婚をし、ふたりの子どもが生まれました。
そこから、悲しいお話が始まるのです。
『たなばた』にまつわるお話のなかで、子どもたちも出てくるお話です。絵がとっても幻想的で、お話の内容もどことなくおとなの雰囲気がするのですが、子どもたちなりに、何かを感じ取ってくれそうな気がします。
たなばたの日、雨が降ると、天の川での一年に一度の再会が実現できないのではと、お天気を気にしていましたが、雨が降るわけも、きちんと教えてくれました。