せつなくも、美しい物語です。
明るく元気の良さそうな子ども達が林で遊ぶ様子が描かれた表紙が、
パッと目をひきますね。
ピュアで心の優しい虔十さん。
その良さは家族以外にはなかなか理解してもらえませんでしたが、
最後は自分が作った林に「虔十公園林」という名前を付けてもらえます。
「たれがかしこくたれが賢くないかはわかりません」という博士の言葉は、
大きく頷けました。虔十の生き方は立派でした!
満月が「虔十公園林」を照らす場面は圧巻の美しさです。
伊藤秀男さんの力強い絵は、多くの読者の記憶に「虔十公園林」が残り、
いつまでも成長しつづけることでしょう!