ふわふわの雑貨や絵本やという、MOEっぽい内容を思い浮かべていたが、めっちゃ現実的。だけど底には「赤毛のアン」があって、主人公がダイアナということに太い芯がある内容。
最後、なぜ主人公なのにアンではなくダイアナだったかが説明されている。すごい。ほんと。そうかも。
行動力があって目立つ主人公だけが物語を紡ぐのではない。日陰の身でも立派な物語を紡いで生きている。
ほんっとにそうであることが伝わってくる。
だけど村岡花子の連ドラ年間に出版して、あの村岡花子の引用は狙ったのかと。
その引用文がまた素晴らしかっただけに余計。
とはいえ、やっぱり村岡花子はすごい。リアルだった。
ダイアナというDQNネームをつけられて苦労している女の子と、その小学校時代の友達 彩子という対照的な、だけど本が好きという共通部分を持った二人の成長が描かれている。
親目線だったり、小さい頃を思い出したり、いろいろ考えさせられ時に反省させられ、じんわり涙ぐんだり。
どちらの子も決していい子ちゃんではないし、成長の波にもがいている様子がリアルで、きっとヤングアダルト世代の心を鷲掴みだと思う。
そして最高の環境と教育を与えた結果にすごく共感。社会で生きていくにあたっての教育って必要だ。
いろいろ いろいろ考え、琴線を鳴らしながら読んだよ。社会人になるまでを描いてあるので成人図書ではあるが、ヤングアダルトにも読んで欲しいかな。
読みやすいですよ。