イエラ・マリ、エンツォ・マリ夫妻による作品。
『りんごとちょう』同様、字のない絵本ですが、
それだけに絵が語ります。
表紙の絵が印象的です。
ニワトリの足をクローズアップしています。
赤、黒、黄色だけの彩色なので、黒と黄色の混ざった羽毛に気づきますね。
そして、内表紙で、二羽のニワトリが描かれ、
ストーリーは、めんどりが自らの羽を落としているところから。
その訳は次ページで明らかに。
そう、抱卵のためだったのですね。
そして、卵が孵り、ヒヨコが生まれ。
すくすく育つヒヨコの羽毛が黄色から黒色へ。
そう、じつはきりなし話のような作品なのですね。
ニワトリが先か、卵が先か、そんな論争もはらんでいます。
なにより、命の誕生の様子も、科学絵本レベルの迫力で体感できると思います。
小学生くらいから、この命の連続、感じてほしいです。