キツネくんは楽しみにしていた、わくわくやまへの遠足に行けません。
憂鬱な気分のキツネくんのもとに
遠足帰りのみんながやってきてくれて遠足気分を届けてくれるお話。
絵本全体が優しい。
線も色も淡くふんわりしていてあったかい。
目の輝きだけが白い点で灯されていて、
可愛くてやわらかいイラストです。
わくわくやまでみんなが見つけたものは
どれも最後にキツネくんの場所に集結していきます。
差し出される手は、それぞれに違って、
みんなが一人ずつキツネくんを想っていたんだなぁと感じます。
まあ、どうでしょう。
キツネくんのベッドが、まるでわくわくやまのようになりました。
なんと嬉しい光景でしょう。
その純粋な優しさに胸がいっぱいになりました。
「キツネくん、遠足に行ったみたいだね!」
遠足が好きな娘も嬉しそうでした。
「遠足」って子どものころは聞くだけでウキウキ、楽しい言葉。
行けないなんて、壮絶に悲しいことでした。
大人になった今でもそんな思いは新鮮に思い出せますから、
行けないキツネくんの悲しさに誰もが寄り添えます。
だからこそみんなの心遣い、格別に嬉しい。
優しさで胸がいっぱいになる、とっても素敵な絵本です☆