満月をバックに、空飛ぶホウキに乗って飛ぶ魔女のルマニオさん。
そのイラストの美しさと、タイトルに魅かれました。
お話は、想像していたよりずっとずっと素敵な物語でした。
ひとりぼっちのルマニオさんにとって、魔法の杖はたった一人の友だち。
魔法の呪文で、空飛ぶホウキになったり、素敵な音楽を奏でる笛になったり、美味しいスープを作るスプーンになったり。
その杖のフォルムがどれも美しい!トルコ石のような水色の玉が特に印象的で素敵です。
そんなある日、怪我した小鳥に出会います。
なぜか魔法を失敗ばかりしてしまうルマニオさん。とうとう魔法の杖を放り投げてしまいます。
小鳥はやがて飛び立って行き、気が付くと魔法の杖も木になっていました。
でも、その木がやがて沢山の友だちを呼んでくれ、ルマニオさんはもうひとりぼっちでなくなりました。
魔法はなくても、空は飛べたし、音楽を楽しむことも、美味しいスープを飲むことも出来るようになったルマニオさん。
本当に良かったね(^^)
美しい挿絵も本当に素敵で、心が温かくなる絵本でした。