手は、その人の意思で、動く。
その手で、誰かのためになることもできるし、犯罪を犯すこともできる。どう使うかを決めるのは、自分自身だ。
そのことを改めて問う素晴らしい絵本だ。
生まれでた赤ん坊の手は、大抵みずみずしく、すべすべで、どれも同じくかわいらしい。
しかし、歳を重ねていくと、それぞれの手が、その人生を語っているように感じる。
長年農家をしていたおじいちゃんの手、堅くてゴツゴツした力強い手は、大好きだった。労働して苦労してきたであろう手に出会うと、私は、なんだか感動してしまう。
この絵本を読んだ子供達は、決して自分の手を汚す様なことをしたいとは、思わないだろう。どんなことに、使おうかとワクワクしてくるのではないだろうか。
もしも、世界中の人の手が、穏やかであったなら、この地球は、とても平和な星になる。