このコンビでの絵本に前回とても感動したので手に取りました。
前回『最初の質問』はすんなり入って共感できましたが、こちら年齢層が高く老年向けのようにも感じました。
ラストページに作者の思いが集約されていますが、たぶん歳を重ねた微笑は赤ちゃんの裏表なく無垢な微笑とは違って、これはこれで深く良いという意味でしょうか。歳をとることは悪くない、というような。
人生大変なこともあるけど、ほほえんで生きるだけの強さを持たないかと聞こえました。なんだか社会を憂えているような終わり方でした。
深い深い文章、児童書の分野で出版されたのはなぜでしょう。そこから作者の問いかけが始まっているようです。
酸いも甘いも知りつくした笑顔にほっとする時もあります。そういうのがわかる年齢になってきました。
けど読解が難しくて、ちょーっと心を打つまで届かなかった感じかなあ。
いせひでこさんの絵がまた文章に奥行きを持たせ、珠玉の一冊になっています。