舘野さんの作品は、
すごく細かいところまで、取材した(笑)昆虫への愛を感じる作品になっています。
「つちはんみょう」って、どこかで聞いた響きだなと、思っていたら、「ファーブル昆虫記」でも取り扱っていた昆虫なんですね。
(「ファーブル」は小学生のころ一通り読みましたが、それから〇十年もたっているので、記憶が…)
前半の1齢幼虫の旅の部分は、舘野さんの数年間の観察を元にした推測ということでしたが、この推測はほぼ当たっているんじゃないかと思います。
主役のつちはんみょうだけでなく、彼らに卵を食われてしまうヒメハナバチにしても、たくさんの昆虫たちが集まるはなむぐりの花にしても、写真にはないリアルさに感動しました。
人の世界とは違った、生きるために、種の保存のために生きている小さな生き物たちの世界を感じました。
特に、真っ白な体の2齢幼虫が出てきたシーンは印象的でした。
意外と遠目も利きそうなので、高学年以上中学生などの読み聞かせにもいいかもしれません。