日本人として、いえ人としてゆっくり、じっくり読みました。
八木湧太郎くんとおじいちゃんに、こころから感謝いたします。
私の祖父も父も戦争へ行きました。
向うでのことはほんの少しきり話すばかりで、
家族もつらくて聞くことを避けていました。
中学の修学旅行では広島、高校では長崎の平和記念館も訪れました。
体験者の語りをたくさん聞かせてもいただきました。
しかしなぜか、戦争は惨いという以上のものは何一つ
こころに入ってこなかった、入れなかったように覚えています。
その理由が今はっきりとわかりました。
この本、おじいちゃんのお話は「戦争をしてきた」側の事実だったからです。
人には生きようとする本能があることを感じます。
生きるために戦うということが、時として残忍と呼ばれ
時として誉と呼ばれることに気付かされます。
人の矛盾した二面性をこれでもか、と知らねばいけないと思いました。
かみしめて、かみしめて、読み返したい一冊です。
感謝・感謝