リズミカルな文章と、かわいらしい絵で、放流された鮭の子どもが大きくなってまたその川へ戻ってくるまでのことが分かりやすく書かれていました。あまり東北弁にはなじみがないのですが、とても温かく聞こえて心地よいなと思いました。
小さかった鮭が川から海へ飛び出し、過酷な環境の中で大きくなってまた川に戻ってきた様子をたどると、人間は、その命を大切にありがたくいただかなければいけないなあと改めて思いなおしました。この本に描かれている子どもたちのいろんな表情を見ていると、鮭は友達であり、食べ物でもありますが、どちらにしても鮭のことをとても大切に思っているんだなというのが伝わってきました。
生き物の命を食物としていただくときの気持ちの在り方を教えてもらったような気がします。