男の子がいつも遊んでいる、ぞうときりんとらいおんのぬいぐるみが家出しようとするお話でした。
男の子がお風呂に入っている間にこっそりと家を抜け出した3匹ですが、やねうらねずみから「あのなきむしこぞうが、じょうとちりんとらりろんがいなくなって泣きわめいている」という話を聞いたり、倉庫においてある小さな長靴や木馬を見て思い出にふけったりして、少しずつ心がゆらぎはじめます。
動物たちにとっては不満に思えたことも、小さな男の子の愛情を表した行動であったことに、だんだんと気づいていく様子が、ろれつのまわらない小さな男の子の話し方を使ってうまく表現されており、大人も子どもも感動させられるお話でした。
長すぎないので、児童書への入り口にもちょうど良さそうです。