作者の寺山修司さんは知る人ぞ知る、演劇界では有名な劇作家です。(演劇以外にもいろいろな執筆活動をされていたようですが)
なので、言葉の表現がとても詩的で世界観が独特で、これぞ“寺山修司”という感じでした。
この絵本は一人の女の子が成長していく過程を
その主人公の姿は一度も描かずに、その子の視線の先を描いて表現しています。
大人の階段を上っていく感じがはっきりとうかがえるので、
決して悪い作品ではありませんが、不特定要素の多い教室などで思春期真っ盛りの子どもたちに読み聞かせとかは使いづらいです。
寺山修司さんに興味のある人、イラストを担当した舞台美術の小竹信節さんに興味のある人。
一人での黙読をお薦めします。