ある日、おかあさんが、ぼくの耳にささやいた。
「あかちゃんがうまれるの。」
「えーっ、ほんと?」
「おとうと、いもうと、どっち?」
赤ちゃんが生まれる日を楽しみにしながらも、やっぱり、赤ちゃんのほうがかわいいのかなと、ちょっと不安になってしまうぼく。
でも赤ちゃんが生まれたら、ベビーバスを船にして、ベッドを動物園のおりにして…と、楽しい想像が頭の中を駆け巡ります。
おかあさんの体の変化、その日を迎えるまでの準備等が、実に爽やかに、淡々と表現されています。ごく自然に、あたらしい家族を受け入れる状態が作り出されています。
そして、いよいよ誕生の日。
ページをめくると、思わず笑顔になることでしょう。