出生の秘密・LGBT、日本の児童文学もここまで踏み込んで書く人が現れたのだと新鮮な驚きがある一方で、子どもを取り巻く環境が様変わりし、大人である私の方がまだ追い付けていないんだろうなと思いました。
「たとえ真実を知って傷ついても、知らないままでいるよりはずっといい」という主人公の子持ち、そのひたむきさを応援したいという気持ちになりました。
波楽がここまでの気持ちを持つまでに成長した背景にあるもの、現在の両親の慈しみと見守りが感じられました。
重いテーマですが、波楽・レンそれぞれに見守っていきたくなる子どもたちで、さわやかな読後感があります。
遅ればせながら『ぼくたちのリアル』も読んでみたいです。