日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)がノーベル平和賞を受賞したニュースを聞いて再読しました。
広島原爆の爆心地近くの小学校の運動会は、平和そのものですが、校庭には原爆で生き残ったにわうるしの木が残されています。
そして平和学習でいわたくんちのおばあちゃんが被爆体験を語ります。
これが実話だと知って、とても重いものを感じました。
爆心地近くで暮らしていた当時高校生の智津子さんは、缶詰工場で仕事をしていたおかげで一人生き残り、家族を一瞬にして失ってしまったのです。
はまのゆかさんの絵で、緊張感は抑えられているものの、事実は事実としての重みがあります。
最後に撮った家族写真を後日手にすることができて、智津子さんの家族は一枚の写真の中にしかいないのです。
智津子さんが、写真を撮られるの嫌がるのは、恐ろしいほどのトラウマからでしょう。
この絵本は、終盤に来て、平和の大切さと戦争反対の声を連呼して終わります。
実際の家族写真を見て、あとがきをよんで心が震えました。
この絵本を読んで、なお核保有を肯定できる人がいるとは思えません。
政治家たちにすすめる絵本です。