冬、雪が降り続く中、きつねの親子は食べるものがなく凍えそうでした。わが子に何か食べさせてあげたくて、お母さんはあちこち食べ物を探しに行きます。村のお百姓の家のにわとりをとりに行ったところ、犬に吠えられ、退散しました。池の魚は、氷が張ってとることができません。長い間何も食べていない親子は衰弱していました。が、お腹をすかせた子どものために、お母さんは、気力を振り絞って、また食べ物を探しに外に出ました。すると…。
どの地方のお話でしょうか。大寒の頃、きつねに食べ物をお供えする「のせぎょう」という昔ながらの行事が出てきます。「さんだわら」のあずきめし・油揚げ・かわじゃこが、きつねの親子を救います。お母さんぎつねの子ぎつねへの深い思いが伝わってきました。子を思う親心は人もきつねも同じですね。雪の季節に読みたい絵本です。わが家では、ちょうど大寒の夜、寝る前に読み聞かせてみました。