アメリカによる、広島と長崎への原爆投下の是非を
アメリカの高校生が、肯定派と否定派に分かれて討論するという形で
平和というものの姿に迫る・・というとても斬新な形式のお話です。
肯定派、否定派、どちらの意見もなるほどと思わせるものがあります。
でも、このお話の一番の肝は
広島の平和記念公営内にある慰霊碑に書かれた言葉
「安らかに眠ってください 過ちは 繰り返しませぬから」
をどう訳すのか‥ということではないかと思います。
肯定派は「これは日本人が自らの過ちを認め、悔いている」という具合に訳すのですが
日本人の母を持つ、否定派の主人公が、母にレクチャーを受け、別の訳を披露するのです。
私にはこの部分が、とてもとても響き
また、思いやりの言葉である日本語を、とても美しいと思いました。
コロナ禍における
日本人の国民性の説明もできそうな
日本人というものを強く感じさせてくれる、とてもいいお話でした。
大人も子供も読んでほしいです。