前回は、華やかな花火に彩られた、賑やかな遊園地を楽しんだエリオットとねずみくん。今度は柔らかな秋の日差しに包まれた静かな場所へ…。何処に行っても何をしていても、2人の絆が伝わってきて、心がぽかぽか温まります。大好きなエリオットシリーズ第4弾。期待を裏切らない、エリオットとねずみくんの、思いやり溢れた素敵なお話です。パッと視界がひらけ、一面に広がる秋の風景。穏やかで暖かな秋の装いが、エリオットとねずみくんの心を表しているようです。
かくれんぼ、アップルパイ、新しい友達…。友達と原っぱで、かくれんぼやおにごっこやぞうり隠しをして遊んでいた子どもの頃を、思い出してしまいました。何処からともなく「入れて」って遊び仲間が増えていき、日が暮れるまでみんなで外で遊んでいたなあ。遊び疲れて家に帰ると、母の用意してくれたおやつがあって…。懐かしいなぁ。エリオットとねずみくんが、忘れていたあの頃を思い出させてくれて、胸いっぱいに幸せが広がっていきました。
新しい場所へ行くことで、世界が広がることもあれば、昔を顧みることで、幸せが広がることもあるんですね。子どもたちがみんな、そんな幸せな子ども時代を過ごせたらいいなあ。
昔みたいに、外遊びもままならない時代に生きている子どもたちにとって、このエリオットシリーズが、心の原風景となってくれたらどんなに素敵だろうと思います。親子で楽しんでほしいとっても素敵な一冊です。