たくさんのクリスマス絵本があるなか、このお話は、とてもユニークな話の展開で、異質な感じがします。サンタクロースをぬすむなんていう発想、びっくりです。
大泥棒たちがサンタをさらい、着陸場所をさがして世界中をまわります。その壮大なスケールには、どきどきわくわくします。
いたるところにいる、子どもたちの、サンタ誘拐に対するいかりにも、大きなパワーを感じ、クリスマスを心待ちにしている子どもの心の強さを、しっかりと表現しています。
ぬすむことを楽しみにしていた泥棒たちが、サンタの心にふれ、プレゼントすることに喜びを感じるようになるという心の変化が、読み手にも喜びをあたえてくれます。