ささめやゆきさんのユニークなイラストが、
残酷な物語をすこし緩和しています。
小さな頃に知った「かちかちやま」では、
たぬきがおばあさんを殴って・・・
という描写のみで、おばあさんがその後どうなったのかは語られていませんでした。
でも、この絵本では、しっかりと書かれています。
家を飛び出した たぬきの歌う歌が、恐ろしい・・・。
けれども、そもそも・・・
最初に悪さをしたたぬきも、殴ったおじいさんも
どちらも悪く、たぬきだけが悪だとも言い切れない気がします。
もちろん、最終的にはたぬきが悪ですし
非常に憎たらしく描かれているので、
どうしてもおじいさんに同情してしまいますが。