催眠術は面白い。
だって、人がニワトリになったり犬になったりするんでしょ。
そして、催眠術師がパチンと指を鳴らしたら、ニワトリになった人は目をパチクリさせて元の人間に戻るなんて、もう最高!
小さい頃にそんなことを思った人も多いのではないでしょうか。
でも、そんな魔法が全然解けなかったら。
そういえば、ディズニーの映画『ファンタジア』でミッキーマウスが演じた「魔法使いの弟子」も解けない魔法で大騒動になる内容でした。
オールズバーグのこの作品もそんな解けない催眠術が巻き起こす面白いお話。
妹にいたずらばかりしているカルヴィン少年はお誕生日のプレゼントにもらった魔術師の公演を見て、自分も催眠術ができるのではと試してみることに。
そこで妹に「犬になるんだ!」と催眠術をかけてしまいます。
すると、どうでしょう。
妹はワンワン吠え出し、四つん這で走り出します。
でも、困ったことにカルヴィン少年は催眠術の解き方を忘れてしまっています。
犬のままの妹を連れて魔術師にところに行こうとします。
途中で買ったアイスクリームは犬の妹に食べられてしまうし、魔術師には会えないし。
さて、犬になった妹はどうなるのでしょう?
仲の悪そうな兄と妹ですが、ついかまってしまうのは可愛いからに違いありません。
そんな兄を懲らしめてしまうのも、賢い妹ならでは。
お話も面白いですが、この兄妹が大きくなった時にどんなことになっているのか見たいような気分になります。