お薦めされていたので読んだのですが、
安東 みきえさんといえば、『頭のうちどころが悪かった熊の話』の印象が強かったので、絵本ではどうなのかと
あまり期待しないで読み始めました。
ところが、読み進めるうちに
絵本だけれど、薄っぺらい内容ではなく、
1冊の児童書を読んだような感動がありました。
絵も、全体があまり鮮やかな色で描かれていない分、
最後の場面の鮮やかさに
子どもと一緒に「うわ〜っ」と思わず声が出ました。
友だちに捨てられたと悲しむねずみの子に
上から目線で話しかける金魚、
失恋の愚痴を聞いているような会話です。
でも、そこからの展開が素敵で、
こんなふうに相手を思ってみたいな、
思われてみたいなと、素直に思えました。
今年読んだ絵本の中でも
心に残る素敵な絵本でした。